半年ほど前に白内障の手術をした。
20年近くコンタクトレンズを常用しているのだが、ここのところ、同じレンズでも視力が弱く感じたり、老眼がひどくなっていったりしていたので、眼科で検査してもらったところ、手術をした方が良いぐらい、白内障が進行していることが分かった。
白内障とは、水晶体という目の中でレンズの役割をする部分が白く濁って視界がかすんだり、光がまぶしく感じたりなどの症状を引き起こすこと。
一般的には年齢とともに引き起こす病気で、放置しておくとどんどん目が見えなくなってくるらしく、実際自分がそうなってみてとても実感した。
同じ職場の人間がさらに1年ほど前に白内障の手術をしていて「やって良かった」「世界が変わる」と聞いていたので、手術することにそれほど躊躇はなかった。
結果、どうだったかというと、やはり「やって良かった」と思っている。
元々小学生のころから近視、乱視があり、20代半ばにはメガネを常用するようになっていたが、40歳の時にコンタクトにして、45歳ぐらいから老眼鏡が手放せなくなり、忘れると非常に不便だし、出張や旅行のときには老眼鏡はもちろん、コンタクトレンズとメガネは絶対忘れることができなかったのが、そんな不便さからすっかり解放され、逆に「こんなに楽で良いのか」と不安になるくらい快適な毎日を過ごせるようになった。
白内障手術とは
白内障手術は、簡単にいうと、目の中にある濁ってしまった水晶体を取り除き、人工の眼内レンズを挿入すること。
手術には保険診療と選定療養と自由診療がある。
保険診療
保険診療だと2~5万円程度でできるようだが、現在市場に出回っているレンズのごく一部、しかも単焦点レンズしか選ぶことができない。
単焦点レンズだと、近くあるいは遠くなどの一定の距離のみしか焦点が合わず、メガネが必要になる。
近くに焦点が合ったレンズを入れた場合は遠くを見るためのメガネが必要になるし、遠くに焦点を合わせたレンズを入れた場合は、近くを見るためのメガネが必要になるということ。
安いのはありがたいが一生ものだと考えると躊躇してしまう。
選定療養
選定療養だと、手術自体は保険適用で、レンズを自費にすること。
これによって、近くも遠くもピントを合わせられる多焦点レンズを選ぶことができる。
費用は病院によって違うらしいが概ね20~30万円とのこと。
ただし、最新のレンズを選べるわけではなく、発売から一定程度の期間が経ったレンズから選ぶことになるので選択肢が限られる。
選定療養で選べるレンズでは、強度の近視や乱視、老眼まで直そうとしたり「ハロー」「グレア」を極力少なくしたいといったニーズをカバーすることは難しい。
ちなみに「ハロー」とか「グレア」というのは、光の見え方のことで、ハローは光の周りに輪がかかったように見え、グレアは光がぎらついたり伸びたりしてまぶしく見える現象のこと。
乱視を矯正するレンズは比較的ハローやグレアが出やすいらしい。
自由診療
自由診療はその名通り全額自己負担になるので、両目で100~150万円程度の費用がかかる。
自由診療のメリットは「最新のレンズを選択できる」「切開をレーザーで行うことができる」こと。
白内障のレンズはまだまだ進化しているので、最新のレンズは、同じ多焦点レンズでも見える焦点距離が広かったり、光を取り込む量が多いので明るく見えたり、ハローやグレアがほとんどないものを選ぶことができる。
切開をレーザーで行うことで、より正確に、また切開部分を小さくすることができる。
※レーザー手術は保険適用外のため、保険診療や選定療養だと切開はメスで行うことになる。
100万円と聞くと非常に高価で二の足を踏むが、例えば20年間使えるとしたら、年間5万円なので、コンタクトレンズの年間費用程度と考えれば、トータルでは高額ではないような気がする。
手術をしてみて
手術時間は20分くらいで、局部麻酔なので、手術中、目に何かが当たっていたり水晶体を吸い出しているのをはっきり認識するが、意外と落ち着いて手術を受けることができた。
手術をした日と翌日の午前中ぐらいまでは目を開けるのも結構つらかったが、午後には徐々に回復し、その後痛みとかは全くなかった。
最初に目が見えるようになったことを実感したのは手元から。
老眼鏡いらずで新聞やスマホも裸眼で余裕で見ることができる。
徐々に遠くも見えるようになってきて、視力検査でもおおむね1.0~1.2まで見えるようになった。
白内障手術は一生ものらしいので、元気なうちに手術することができて本当に良かったと思う。
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