銀行口座を長期間利用しなかったり、残高があまりにも少なかったりすると、いつの間にか口座がロックされて取引ができなくなってしまうらしい。
実際にある口座が取引停止になってしまったので、今後のためにも取引停止になる条件とその解除方法、預金の引き出し方法について「書いておく」。
今回発生した事象
今回、事件(?)が発生したのは三井住友銀行の口座。
2つの支店にそれぞれ口座を持っており、一つは給与の振込やクレジットカードの引き落としに利用しているメイン口座、もう一つはどういう目的で開設したかも覚えていない口座で、残高も300円足らずだった。
今回、Googleアドセンスの収益が1,000円を突破し、収益振込先口座を指定できるようになったので、普段使っていない残高300円足らずの口座を指定した。
無事、Googleからデポジット(少額入金)による口座確定作業が終わったので、元々残っていた300足らずの残高を普段利用している口座に振替しようとしたところ、
「この口座は現在取引停止中です。詳しくはお電話にてお問い合わせください。」
との案内とともにエラーが発生し、口座がロックされていることが判明した。
どうして取引停止になったのか
取引停止になったのは、2018(平成30)年1月に「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」が施行されたから。
これは、長年、入出金等の取引が行われずに放置されている預金が700億円もあるらしく、こういった長年放置された預金口座の残高を民間の公益活動促進に利用するために整備されたもの。
この法律により、10年以上放置された預金口座は、「休眠預金」としてその残高が一定の手続き後、銀行から預金保険金庫に移管される。
三井住友銀行では、この法律に基づく対応の他、独自に以下の『いずれか』の条件に該当する口座を取引停止にしている。
- 5年以内に利息決算以外の入出金がない
- 残高が1,000円未満である
- 上記の預金以外に他の取引(定期・投信・借入・国債等)がない
- 三井住友銀行にて取引停止が妥当と認めた場合
休眠預金となる条件
2009年1月1日以降、10年以上取引のない預金が「休眠預金」となる。
残高が1万円以上ある口座については、郵送または電子メールにて通知し、宛先不明などで預金者が特定できない口座を「休眠預金」として、一定期間を経て預金保険機構に移管される。
預金残高が1万円未満の口座については通知することなく、自動的に「休眠預金」になる。
休眠預金の口座は引き出せるのか
一定の手続きを行うことで引き出すことができる。
ほとんどの銀行では、該当口座の通帳またはキャッシュカード、銀行員、写真付身分証明書(運転免許書等)を持って銀行に行くと引き出しの手続きをしてくれる。
今回の三井住友銀行の取引停止においても、口座がある支店と異なる支店に手続きしに出かけたが、無事口座を復活させることができた。
引越や結婚などによって姓が変わった場合には、住民票や戸籍謄本が必要になる場合があるので、事前に該当の銀行に確認したほうが確実だ。
また通帳やキャッシュカードがなくても、その銀行に口座があるかどうか確認してもらうことができる。
ただ注意が必要なのは、銀行によっては預金を引き出せてもその口座を継続して使用できない可能性があることだ。
2019年12月現在、三井住友銀行、ゆうちょ銀行では休眠預金となった口座を申し出によって継続使用できるようだが、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、りそな銀行ではそのタイミング次第で口座を継続使用できない。
さらに、りそな銀行では2004(平成16)年以降に開設した口座で、「残高1万円未満」「2年以上取引のない口座」については1,200円(消費税抜き、年間)の口座管理手数料が発生する。
さいごに
今回の件をきっかけに銀行口座の棚卸を行ったが、またいずれライフスタイルの変化により銀行口座の必要性が変わってくるかも知れない。
頭の片隅にでも入れておくことにしよう。
- 10年以上取引のない口座は利用できなくなるので、早目に対応が必要
- 10年を超えてしまった場合は、早目に銀行に行って、預金を引き出すこと
- 1年に一度、銀行口座の棚卸をする
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