高級キーボードとして知られる「REALFORCE(リアルフォース)」。Twitterで「買うと後悔する」とのコメントが目立つ。
なぜ「買うと後悔する」のか
これは、逆説的なコメントで、「なぜもっと早く買わなかったのか、と後悔している」そう。
◆一流品のすゝめ◆
身の回りの道具は一流品を使いましょう
そんなに高くないから
もっと早く買えばよかったと後悔するものしかないたとえば
キーボード REALFORCE 2万円
カシオ電卓 3万円
万年筆 LAMY 5千円/本楽器も靴も同じで良いものを大切に使うとそれらは最高の力を発生させるよまじで pic.twitter.com/ddHZ3Bplyp
— フィアット500の大木さんピアノ垢 (@oooooookita3) March 28, 2019
初めてrealforce買ったんだけどなんでもっと早く買わなかったのか後悔してるぐらいにすげー良かった。仕事のモチベーション変わる逸品 pic.twitter.com/GAYX4nVfUk
— 蛍草 (@hotalsou) August 1, 2017
REALFORCEが届いたー!
「買うと必ず後悔する(早く買わなかった事に)」って書いてるブログあったけど、その通りになった。
文字打つにもショートカット使うにも すんごく良い。 pic.twitter.com/Iio6zltcsD— ニコの飼い主 (@AKalashnikov25) January 11, 2019
なぜ、こんなに人気があるのか、他のキーボードと何が違うのか、長年愛用してきた視点から「書いておく」ことにする。
REALFORCEの良いところ
私が長年使用しているのは以下の理由から。
- とにかくタッチが軽くて疲れない
- 高速入力に対応(入力抜けがない)
- 耐久性が高い
- 打鍵音が心地よい
1.とにかくタッチが軽くて疲れない
「REALFORCE」は機種にもよるが、基本的にキーボードの中心部の押下重量が45g、薬指や小指で押す部分は30gと非常に軽くなっている。
実際、キーストローク(一番下まで押したとき)は、4ミリほどだが、2ミリほど押し込むだけで入力できる。
また、キーを最後まで押し込まなくても反応し、感覚的には「キーを触るだけで入力できる」感じで、一日キーボードを打っていても、腕や指が疲れることがない。
その前に目が疲れたり、集中力がなくなってくる。
横から見るとキーの角度が全て違い、指がキーに対してできる限り直角になるような設計=「ステップ・スカルプチャー」になっているのも理由の一つだろう。
2.高速入力に対応(入力抜けがない)
例えば「さ」と入力するときはs→aと押すが、sを押したままaを押しても「さ」になってくれる。
この同時押しは第2世代、第3世代の有線では、「Nキーロールオーバー」により、無制限に認識される。
3.耐久性が高い
キーの寿命が5,000万回以上と一般的なメンブレン方式のキーボードと比較して5倍以上の耐久性がある。
また、キーの印字に「昇華式」を採用しているタイプは通常使用している限り文字が消えることがまずない。
4.打鍵音が心地良い
これは好みの問題になるが、キーの軽さに反比例するように打鍵音は重厚になっている。
パソコンを購入したときに付属してくる、あるいは千円程度の安価なキーボードでは「カシャカシャ」といった「カチャ」にもならないような軽い音だが、「REALFORCE」の場合、表現が難しいが「パシ」「バシ」のような心地よい音がする。
REALFORCEの悪いところ
正直、残念というよりも、一般的なキーボードと比較して一見デメリットになりそうな部分を考えると以下のようなことになるかと。
- 値段が高い
- キーボード自体が重い
1.値段が高い
現在発売中の、R3S(スタンダード)で25千円前後、R3(プレミアム)で35千円前後と非常に高価なキーボードとなっているが、その分非常にコストがかかっている。
- 「静電容量無接点方式」を採用し、快適な打鍵感、耐久性を生み出している
- キートップの材質が一般的なABS樹脂ではなく、PBT樹脂を使用し、キートップの文字に昇華式印刷を採用していること
- キーの押下荷重を変えるためにキーによってラバーの弾力を変えていること
と、これだけ見てもコストがかかっていることがわかる。
スタンダードタイプは昇華式印刷ではなく、レーザー印刷のみ販売されている。
他のメーカーでは販売していないのか
静電容量無接点方式のキーボードを発売しているメーカーは他にもあるが、押下重量をキーによって変更したり、キー列ごとに異なる角度にした「ステップ・スカルプチャー」を採用した
りしているなど、非常にきめ細やかな作りになっている。
東プレ株式会社とは
東プレは、元々、自動車用プレス部品の製造開発メーカーとして創業、キーボードは1983年の電子機器業界参入時に取り組みを開始したとのこと。
最初からコンシューマー(一般消費者)向けのキーボードを製造していたわけではなく、富士通、NECといったメーカーにOEM供給を行っており、委託メーカー、需要家の要望に合わせて非常に多くのラインナップを揃えていた。
東プレ株式会社が製造するキーボードは、高信頼性、高耐久性等の理由から、金融機関や計算センター等、長時間入力、高速入力を行う事業所で高いシェアを誇っている。
そういったヘビーユーザーの要求にきめ細やかに応えていった蓄積が、これだけの高品質なキーボードを販売できる理由だろう。
REALFORCEの特徴
2002年7月の第1号機「106」販売からすでに20年近くが経過、今では非常に多くのラインナップを揃えているが、基本的な違いは以下の通り。
- テンキーあり、なしの2種類
- 英語配列、日本語配列(カナあり、なし)の3種類
- 押下重量(キーの重さ)が変荷重、等荷重(45g、30g)の3種類
- キートップの印刷方式が昇華、レーザーの2種類
- 静音タイプかどうか
- 有線接続のみ、Bluetooth接続併用の2種類
R3Sは全てレーザー印刷、有線接続のみになっている。
1.テンキーの有無
キーボードの右側にテンキー部分があるフルキーボードか、テンキーレスか、どうか。
データ入力等の事務作業がメインであれば、当然テンキーありの方が作業効率は格段に良くなるし、文章入力メインであれば、テンキーレスのほうが省スペースで使い勝手がよく、マウスとの距離も近くなる。
2.キー配列
英語配列か、日本語配列か、カナあり、カナなし、と3種類があるが、これまでずっと「カナあり]を使用している。
今はパスワードを自動生成してくれたり、ブラウザで保存してくれたりもするので、使用頻度はだいぶ減ったが、以前はキートップの「かな」でパスワードを考えたりすることもあった。
例えば、一見ランダムに見える「jzq@pev」は、キートップのかな読みでまつだせいこと入力したものである。
これならノートやポストイットに「松田聖子」と漢字でメモしておけば、まず職場でもパスワードとは思われないし、覚えておくのも簡単だった。
ただ、今はそんな需要もないだろうし、カナ刻印がないほうが見た目はスッキリしているので、好みで選べば良いと思う。
3.押下重量(キーの重さ)
一般的なメンブレン方式のキーボードから乗り換えた場合、どれを利用しても驚くほど軽く感じてしまう。
文章入力がメインの(常に指をホームポジションに置き入力する)場合、変荷重のほうが使いやすいと思われる。
ただ、毎日数時間高速入力する、あるいは腱鞘炎に悩まされているなど、手首の負担を少しでも減らしたいなら30gの等荷重が長期的に見ておススメできる。
「長期的」というのは、おそらく等荷重30gはあまりの軽さに、しばらくは戸惑うから。特に打鍵が強いとすごく違和感があるはず。
ただ、本当に「キーを撫ぜるような感覚」で入力できるので慣れてしまえば、その負担は大幅に減る。
変荷重の場合、中央部分は45g、小指、薬指で入力する部分は30gになっているので、打鍵が強くても違和感は少ないはず。
特に小指入力が圧倒的に楽になるのが、使ってすぐに感じることができる。
ゲームは動画編有がメインでショートカットを多用する、鍵盤代わりに使用する場合は変荷重のメリットはあまり感じられないと思われる。
4.キートップの印刷方式
「昇華印刷」と「レーザー印刷」があるが、おススメは断然「昇華印刷」。
なぜなら、耐久性が全く違うから。
昇華印刷
昇華印刷の場合、キーキャップの素材に「PBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂」を使用しており、耐熱性、耐摩耗性が高く、長期間使用してもキートップがテカりにくい。
また、昇華印刷の方式は樹脂にインクを光熱で染み込ませて印字しているので、印字が薄くなることがない。
PS/2接続の「REALFORCE107」を10年以上使用していたが、全くかすれることがなかった。
ただ、最近のパソコンはPS/2ポートがなかったり、そもそもBIOSが認識しない(USB変換してもNGだった)ので第2世代のR2が発売されたときに買い替えたが、それさえなければおそらく今でもバリバリ使えるだろう。
ただ、注意しなければいけないのが、キートップが黒の場合、印字も黒なので非常に見にくいこと。
レーザー印刷
レーザー印刷はキートップの表面を焼き付けており、また、キーキャップの素材は「ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)樹脂」を仕様ているので、長時間使用の摩擦により印字が薄くなっていく。
内部のスイッチ耐久性は昇華式もレーザー式も同じだが、やはり昇華式を選びたい。
5.静音タイプかどうか
静音といっても音量を抑えるのではなく、「2,500〜5,000Hzの領域帯の刺激振幅が下がる様」に設計している。
押下音というより、キーが戻るときの音が低減されているように感じる。
個人的には通常タイプの音が心地よく、タイピングのリズムがつかみやすいが、昇華式印刷のR3は全て静音タイプになっている。
次回買い換えるときはR3のつもりだが、打鍵感はとても大事なので、実機で打鍵感を試してから購入を決めたいと思う。
6.有線接続のみか、Bluetooth併用タイプか
これはR3だと両方選べるが、R3Sは有線接続のみになっている。
購入候補として考えたいREALFORCE
現在使用しているR2は2017年に購入し、まだまだバリバリ使えているのですぐに買い換えることはないが、買うとしたら、以下の機種が候補になってくるだろう。
Windows用変荷重タイプ
R3HA22
フルキーボードで日本語配列(カナあり)、変荷重の基本的なスタイルのタイプ。
Windows用等荷重30g
R3HA23
昇華式印刷、フルキーボード、等荷重30g、アイボリーの日本語配列だとこれ一択。
その他のキーボード
東プレのサイトでは、様々な選択肢から選べるようになっているので、購入するときになったら、その時の最適な1台を選ぶことにしたい。
R3(プレミアム)シリーズ
R3S(スタンダード)シリーズ
REALFORCEマウス
マウスのクリックを静電容量無接点方式にしたREALFORCEマウスも発売されている。
2021年にふるさと納税を利用し、49千円でゲットした。
普通に買えば14千円ほどで手に入る。
さいごに
R2を購入したときは16千円ほどだったが、現在のR3はその倍以上、35千円位する。
確かに非常に高級なキーボードだがその価値はあると思う。
次に購入するときもきっとREALFORCEを購入するだろう。
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2020.11.24追記
今回、会社用にFILCOのキーボード、Magjestouch2を購入した。
打鍵感が軽く、静音のピンク軸、。
REALFORCEと打鍵感は異なるが、こちらも撫ぜるようなタイピングが可能で疲れにくい。
コメント
良い商品なのかもしれませんが2万円の相場はハードル高そうです。
疲れないは魅力ですが、、
今週も、もうひと頑張り
コロナと向き合い頑張りましょう♪
平山さま
コメントありがとうございます。
確かに高いですが、それだけの価値はあると思います。
競馬で儲けたらぜひ。