最近、私の持っているGPSロガー、ASG-1の日付がおかしくなっていることに気が付きました。
11月15日、16日と一泊で福島旅行に行った際のログの日付が2000年の3月31日、4月1日となっているのです。
これはGPSの週数ロールオーバーによるものだということがわかりました。
GPS週数ロールオーバーとは何か。またGPSロガーで記録したデータの日付修正方法を「書いておく」ことにします。
GPS週数ロールオーバーとは
GPSはUTCと呼ばれる協定世界時を起点としており、それは1980年1月6日の午前0時(日本時間では午前9時)となっています。
計算の単位は秒、週のみで行われており、60秒×60分×24時間×7日の60万4,800秒で1週間に繰り上げています。
厄介なのは10ビットで計算しているため、1024週になるとリセットされゼロに戻ります。
最初にリセットされたのが1999年8月22日で2回目のリセットが2019年4月7日となります。
このリセットのことをGPSロールオーバーと呼ぶそうです。
ASG-1は2009年5月に発売されており、1回目のリセット後だったので、問題なく正しい日付を受信することができたのですが、2019年4月7日にGPS 時間がリセットされてしまったので、おかしな日付になってしまっています。

2019年4月7日を1999年8月22日と判断するので、2019年11月15日は4月7日から223日後になるため、1999年8月22日から223日後の2000年3月31日と表示されてしまいます。
GPSファイルの日付を修正する
ASG-1用のGPSログソフト、ATLASTOURでは3種類の形式でログを保存することができます。
- 「.itm」形式…ATLASTOUR独自のファイル形式です
- 「.kmz」形式…Google Earth用のファイル形式です
- 「.gpx」形式…GPS で使用されるファイル形式です
「.gpx」形式で保存されたファイルの日付を修正する
「.itm」形式で保存されたファイルはATLASTOURでしか見ることができないので、Google mapで使用できる「.gpx」形式のファイルの日付を修正します。
用意するもの
用意するのはテキストエディターだけです。
Windows 標準のメモ帳、ワードパットでも十分ですが、より使いやすいテキストエディターのフリーソフトがたくさんありますので、その中から好きなのを利用するのがよいかと思います。
私は長年、「HeTeMuLu Creator (へてむるクリエイタ~) 」を使用しています。
これもフリーでとても使いやすいテキストエディターです。
以下のリンクからダウンロードすることができます。
日付の変換
HeTeMuLu Creatorでgpxファイルを開き、日付を正しく置換すればよいのですが、注意しなければいけないのはASG-1のログは世界標準時で記録されていますので、1日分のログであっても、朝9時をまたぐ場合には2日分の日付になっていますので、2回に分けて置換する必要があります。
ログを記録した日にちを覚えていれば置換も特に問題なくできますが、過去のデータを置換する場合、いちいち計算しなければなりませんので、早見表をExcelで作成しました。
今回、私の例でいうと2019年11月15日から16日の2日間ですが、朝9時前に出発していますので、2000年3月30日、31日、4月1日の3日間になります。

私の例だと「2019年11月14日、15日、16日」に変換が必要です。
日付の形式は2種類ありますのでそれぞれ修正します。
<name>部分:「2000/03/31_時間」
<time>部分:「2000-03-31T時間」
修正したgpxファイルをgoogleマップに取り込むと正しい日付で表示することができました。
gpxファイルをGoogleマップに取り込む方法は以下の記事をご参照ください。
そんなに難しくありませんので、ぜひお試しください。
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