前回の記事の最後に、牧場開設46年目、47年目にG1を勝利したと書いたが、
46年目にスプリンターズS、47年目にフェブラリーSを勝利した。
G1初勝利 スプリンターズS
G1初勝利をもたらしてくれたのは、父アイルハヴアナザー、母父ロードカナロアの牝馬、ナナゴ。
ナナゴは、スカイシルビア5頭目の産駒のゴロクから誕生した。
ゴロク自身は、函館2歳Sで2着したものの、重賞は勝てず、19戦3勝、収得賞金2500万円、総賞金6930万円、5歳まで走り、G3ターコイズS14着を最後に引退、繁殖牝馬にした。
ゴロクの繁殖牝馬としての成績は、誕生した5頭のうち、ナナゴを含めた3頭が重賞を制覇している。
No. | 馬名 | 性別 | 父 | 戦績 | 主な勝鞍 |
1 | ナナゴ | 牝 | アイルハヴアナザー | 36戦7勝 | スプリンターズS(G1) 小倉記念(G3) 新潟記念(G3) |
2 | ナナハチ | 牡 | アイルハヴアナザー | 19戦3勝 | 小倉大賞典(G3) |
3 | ハチサン | 牡 | アイルハヴアナザー | 10戦1勝 | |
4 | ハチキュウ | 牝 | アイルハヴアナザー | 24戦2勝 | 新潟2歳S(G3) |
5 | キュウニ | 牡 | アイルハヴアナザー | 25戦4勝 |
ゴロクに種付けた種牡馬は全てアイルハヴアナザー。理由は「凝った配合」になるから。
ゴロク産駒の牝馬2頭とも繁殖牝馬にし、ナナゴから更にG1馬が誕生、ハチキュウからG1馬は出なかったが、ハチキュウの孫からG1馬が誕生している。
G1:2勝目 フェブラリーS
牧場開設47年目、G1、2勝目となるフェブラリーSを勝ったのはナナロク。
ナナロクはナナゴと同世代で、5歳の時にG1を勝利した。
父ロードカナロア、母父アグネスデジタル。母のゴイチはスカイシルビア3頭目の産駒で、ゴイチは7頭の産駒を輩出した。
7頭のうち6頭は「凝った配合」となるアイルハヴアナザーを種牡馬に選んだが、唯一ロードカナロアを種付けたナナロクだけがG1を勝利した。
ちなみに、残り6頭のうち、重賞を勝ったのは2頭だけだった。
さいごに
4億6200万円と超高額で購入したスカイシルビアの産駒は思ったほどの活躍はしてくれなかったが、その孫やひ孫たちが活躍し、その血筋は牧場に繁栄をもたらしてくれている。
その後に購入した高額繁殖牝馬のゴルディロックス、ウンメイノアカイイトの血筋からはG1馬は生まれず、結局当牧場ではゴルディロックスは2代まで、ウンメイノアカイイトは3代までで、その血筋が途絶えてしまった。
むしろ、4600万円で購入した繁殖牝馬、マインドフルネスの血筋は脈々と続き、何頭かのG1馬を輩出している。
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